アライズム

ぜんそくをわらずって思うことは人に優しくなれたこと

ぜんそくになったのは確か3歳くらいだったかな。

あれから35年。

いまだに発作が起こります。


たまに病院に行きますが、明け方や季節の変わり目、台風が近づいたとき、風邪をひいたとき、激しい運動をしたとき、アレルギーの原因が近くにある時は起こります。

なので、いつも吸入器や飲み薬が手放せず、発作が起きたときは即使用している状態です。

小学生のときは、体力が少ないためか発作が起こると瀕死の状態のごとく青ざめ、夜中に起こる発作では、いつも病院の夜間外来で吸入機器での処置でした。今では本当に親には迷惑をかけたなぁって思っています。

体育のマラソンの時は300メートルくらい走ると発作になるため2キロ走るのは本当に大変。でも、運動の時の発作は、20分前後走ると治まってきて健常の呼吸にもどるので、運動性の発作は何とか耐えることができました。

ところが、ハウスダストやカビなどのアレルギー性の発作となると、なかなか治まらないため吸入処置をしなければなりません。また明け方は気道が狭くなるため発作が起こりやすいようで、そのせいか夜中から明け方にかけて度々発作が起きていました。

中学生の時は、体力が付いてきて比較的発作は少なくなってきましたが、長距離マラソンが大変でした。やっぱり、300メートルも走ると発作が起きて、治まるまでは歩く位のスピードでしか走れず、授業の時間内に戻ってこれないことが多々ありました。長距離とは言っても8キロも走らせるのは無謀じゃないかとも思いますが。


高校生ともなると、年齢から体がつくられたことや、趣味で自転車を始めて、休日はサイクリングで長距離をゆっくり走っているうちに体力がついたことから発作は少なくなりました。

それでも2週間に1度の診察には小学生の時から欠かさず行っていました。医師も調子がいいねと言ってくれて安心していたのですが、大学生になり、都内へ引っ越した時から、度々発作が起こるようになり、またもや吸入器が手放せなくなりました。おそらく、生活環境が変わったことと、空気が田舎に比べ汚れていることが原因じゃないかと思います。

こんなぜんそくとの付き合いですが、悪いことばかりじゃないと今では思っています。

ぜんそく自体は、夜中の発作でまともに眠れず苦しい思いをしたり、仕事やプライベートでの出先で発作が起こったりして良いことではないのですが、発作を通じて家族をはじめいろんな方々のやさしさに触れることができました

夜中に起きたときは親が背中をさすってくてれ、病院まで連れて行ってくれて、友達といるときはみんなが心配してくれて、今は嫁さんが夜中に起きてさすってくれます。

そいえば、何年か前に、猫を室内で飼っている友人宅に遊びに行ったとき、お邪魔してすぐに発作の症状が現れて、このままだとまずいなって思い、友人にも心配かけたくないのですぐに帰ったことがあります。このとき、友人宅を出てすぐの帰り道でぜんそくが悪化してしまし意識が遠のいていくのかわかりました。前かがみになり、力いっぱい息を吸うのですが、気道が塞がっているため空気が気道をほとんど通らず、息を吐くこともままならない状態でした。なんとか目の前にある病院へ着いたときは、診察時間が終わっていたため、受付の方に「助けてください」と言って、近くの病院まで運んでもらいました。この病院も時間外だったのですが応急処置をしてくれて、何とかぜんそくは治まりました。

このときは、大げさな言い方かもしれませんが、命を救ってもらって本当に感謝しています。

もちろん後日お礼に行きました。

こんなことがあって、ぜんそくは怖い病気ではありますが、このぜんそくを通じて、人に優しくなろうと強く思えました

病気は患わないに越したことはありません。でも患った人にしかわからないことがたくさんあると思います。その中の一つが優しさではないかと思っています。

なお、ぜんそくは、家族や友人、学校、会社など周囲の理解も必要ではないかと思います。

ですから、周囲にぜんそくを患っている人がいたら、背中をさすってあげたり、少し休ませてあげたり、ひどいときには病院に連れて行ってあげてくださいね。

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