日光から鬼怒川温泉を通過して福島県境の手前の標高700メートルに湯西川温泉があります。
その湯西川温泉にある平家本陣は、ホテルチェーンのおおるりグループが運営するリーズナブルですが、高級感があり、お湯が良く、居心地の良い宿です。
ということで、先日の残暑が残るけど少しづつ秋へと移ろう時期の9月中旬に平家本陣に泊まりに行ってきました。
結論から言いますと、お肌に優しい弱アルカリ性の良いお湯と、豪華な内装で清潔感のある居心地の良い宿でまた行きたくなる場所というのが感想です。
ところで、湯西川温泉のある地域は、かつて壇之浦の合戦で敗れた平家の落人が源氏からの追手を逃れて、身を隠して住み始めたこという伝説があります。
ですから、今でも、湯西川温泉の地域は、端午の節句には鯉のぼりをあげないとか、焚き火をしないとか、ニワトリを飼わないとかの身を隠した生活の名残というべき風習が残っているそうです。
そして、湯西川温泉は400年の歴史があるそうです。
さて、湯西川温泉に行くまでの道中は、緑の深い山間。
途中のダムを横目にひたすら走る。
日光東照宮付近から1時間くらい走ります。
途中の道の駅湯の郷湯西川観光センターでは足湯や、温泉で一休みができ、もちろん食事も。
鹿肉コロッケは、鹿肉の味がしっかりとしていて、クリーミーなジャガイモと良くマッチ。
道の駅からは、湯西川温泉まではあと少し。15分くらいかな。
湯西川温泉に近づくと、突如、民家が徐々に現れる感じが、とても不思議。
いままで通ってきた道にはどこを見ても山の稜線しかなかったのですから。
ということは平家の落人の伝説はやはり本当だったのではと思ってしまうくらいの感覚に全身が覆われます。
やっと、湯西川温泉までの長旅を終え、平家本陣にチェックイン。
出迎えてくれたのは、甲冑と平家と思われる着物を着た人形。
平家の里ということを感じることができます。
平家本陣は館内の造りや装飾が豪華です。
格安のホテルとは思えないくらいに、天井や各階のエレベーターホール、食堂広間には装飾がされて、清潔感もありきれいでした。
部屋はベッドルームでしたが、きちんと清掃され、きれいな印象。
部屋の中のユニットバスには、石鹸のほかハンドソープも完備。
手ぬぐいと歯ブラシ、櫛のセットはもちろん、バスタオルも用意されています。
お約束の温泉まんじゅうもあります。
宿の裏側を眺める部屋だったので窓からの景色は駐車場でした・・・残念!
表側のメインとなる部屋からは庭や木々、山々が見られ良いのだと思います。
夕食までの間に周囲を散策すると、宿の手前に平成橋!
平成最後のこの年になんと縁のあること・・・
きれいな川も。
平家本陣に隣接して平家の里もあります。入園料は510円ですが、平家の落人伝説や、かつてのこの地域の人々の暮らしぶりが垣間見れて面白いスポットです。
夕食は大広間で5時30分から。
料理は配膳されていて、席には部屋番号と名前が書かれているので、見つけるのが大変ですが、席の取り合いがないので、安心です。
メニューは山里料理というわけではなく、ローストビーフや豚しゃぶ、つくねの串焼きをはじめ、刺身盛り合わせ、湯葉の煮つけ、ソーメン等バリエーションがありました。
事前に配膳されているので冷めてしまうのは否めませんが、料金や宿のグレード、泉質を考えると良いと思います。ちなみに、今後はバイキング方式に変更になるとか。
朝食は7時30分からで、バイキングでした。
オムレツやウインナー、アジ焼き、焼きそば、ポテトサラダ、煮物、納豆など自由に食べられます。
湯西川温泉で気になるのは泉質。
平家本陣のお湯はアルカリ性単純泉。無色透明で無味ですが少しだけ硫黄特有のたまごのような臭いがします。
ペーハー8.34。
冷え性や関節痛、神経痛、くじき、皮膚疾患、切り傷などに効能があるとされています。
ただし、急性疾患、重い心臓病、呼吸不全などを患っている場合は入浴を控えるべきとされています。
弱アルカリ性なので、かかとの角質がふやけ削りやすい感じがします。
浴室では、大きな浴槽は熱めですが長く浸かっていられる感じ。泉質が柔らかいからかな。足を延ばしてゆっくりと浴槽に沈めば、ツルっとヌメっとした感じのお湯が体を包んでジワジワと温めてくれます。あーっと声を出せば日頃の疲れも洗い流してくれそう。
そして、やさしいお湯。草津温泉の硫黄泉のような重い泉質ではないので、体への負担は少なく湯疲れはあまりしない印象です。ただし、長時間使っていれば湯あたりはすると思います。
9月中旬となると夜の外気温は20度以下になるでしょうから、露天風呂が気持ちいいです。でも、浴室との温度差に差には注意。
風呂の中でも平家本陣の自慢の庭園風呂があるというので、宿から通じる専用通路を進み行ってみました。
夜は、薄暗く、露天風呂は暗かったです。
懐中電灯があった方が夜は安全に歩けますし、暗い脱衣所兼露天風呂でも安心です。ちなみに、道中真っ暗で転びました・・・
それにしても、風呂上がりのフルーツジュースはうまい!
程よい甘さとクリーミーなフルーツ味が体に染み渡ります。
寝静まった館内を散策すれば、いろんな発見も。
レトロな電話やラーメン等の食事処のメニュー、おおるりグループの語源となった鳥の写真。
温泉で体を温めて部屋に戻れば、グッスリおやすみなさい。
チェックアウトは9時30分です。
朝食が7時30分からですので、身支度までに時間は十分。
朝の出発の時間が何だかさみしくなってしまう感覚にさせてしまう湯西川温泉の平家本陣。
また近いうちに行ってみたいです。
平家本陣
321-2061
栃木県日光市湯西川1033
電 話 0288-98-0016