仕事, 身近な疑問

父親は家族を守るために意地張ってます

40歳になって、父親という存在のすごさを実感しつつあります。

自分自身、まだ子供がいないので偉そうなことは言えませんが、でも、父親と同じ職業につき、嫁さんを路頭に迷わせないように、そして夢をかなえるために日々奮闘中です。

 

夢は、フェラーリを買うこと。しかも生活を犠牲にしないで。

 

20代のころは独身で、宅建と行政書士の資格を取るために仕事から帰って、ご飯と風呂を済ませ、夜中の2時から3時まで勉強していたものでした。

それは、父親に近づくために、そして一緒に仕事ができるようになるため。

でも、父親は、家業には入れてくれませんでした。

ですから、アパレルや測量、経理、不動産など転々としながら、というより興味本位で転職を繰り返し、今に至っています。でも経験値を積むことができ、今では自信を持って仕事に取り組むことができています。

 

後で知ったことですが、父親は、自分の会社に息子を入れると甘えが生じて仕事もろくにできない人間になってしまうから、自分の会社には入れないと言っていました。

この言葉、勇気がないと中々言えないと思います。

 

確かに、2代目は会社を潰す可能性が高いと言われています。

それは世間知らずということや、経験値が低いということ、甘えるということが原因なんだと思います。

 

今では父親は実家で不動産、行政書士の仕事を人並みにしていますが、開業当時は生活すらままならない状態でした。

 

初年度売り上げ100万円。

高校生の自分と中学生の妹二人と母と祖母を養ってくには足りない。

 

だから、夜中になるとアルバイトに行っていました。

運送会社の荷分け、新聞配達など。

それでも生活が成り立たないので、母はパートに行きましたが、高校生の自分は学業に専念しなさいということでアルバイトをせずの高校生活。

でも父には未来のビジョンがあったと思います。

そして父の中では今まで培った営業職の経験が後押ししているのだと今この年になって初めて考えました。

 

しばらくは借り入れをして、毎日最低限の生活をしていましたが、ある日、生活は大丈夫なのか父に聞いてみました。

そのとき、大丈夫だからお前は自分のことだけを考えろと怒られました。

 

本当か?と子供ながら思いましたがそれ以上は何も言いませんでした。

 

きっとあの時の父は、父親としての意地を見せたのだと思います。

仕事は軌道に乗せるが今の状態で子供に余計な心配をかけたくない、学業に専念してほしいという思いで。

 

父は開業当時とはいえども、仕事を取るためにいろんな付き合いで出費もかさんでいたと思います。

見えない先のとこでストレスや不安もたくさんあったのだと思います。

 

でも、開業して何とか軌道に乗せようという意地と大きな背中は本当に尊敬の念しかありません。

 

そして、何より、男の意地、これを語らずして教わりました。

 

今では、いろんな人の支えもあって、軌道に乗って人並みに仕事をしています。

 

でも付き合いだからと飲み過ぎには注意してもらいたいものです(笑)