パワースポット, 都内

国分寺市にあるお鷹の道と真姿の池湧水群を歩きました

東京都国分寺市にある都立武蔵国分寺公園の南側に位置する、お鷹の道と真姿の池湧水群を歩いてきました。

まず、国分寺市というと何があるのか調べたら、国分寺の史跡以外にも環境省名水百選に選ばれたという真姿の池湧水群があることを知り、百聞は一見に如かずということで行ってみたわけです。

最寄り駅は西国分寺駅。駅南口から南東方向へ15分くらいの都立武蔵国分寺公園内を南へ抜けて、自然豊かな木々の中を散策しながら進みます。

公園を抜けてお鷹の道、真姿の池湧水群に近づくと原生林のごとく木々が茂ってきます。

崖線に差し掛かると急に下りの道になり、階段が現れ、下ると真姿の池湧水群があります。

真姿の池湧水群やお鷹の道は国分寺崖線という河岸段丘のふもとにあるため、公園よりも10メートルほど低い場所にあります。話によると、はるか大昔は、お鷹の道、真姿の池湧水群のある国分寺崖線の部分までは多摩川だったそうです。この多摩川の水の流れが大地を削って河岸段丘ができ、この国分寺崖線を作り出したそうです。

 

真姿の池湧水群とは

 

真姿の池湧水群とは環境省名水百選や東京都の名水57選に選ばれた、とてもきれいな湧水です。

真姿の池湧水群は国分寺崖線のふもと部分の武蔵野礫層と水を通しにくい堆積岩との間を通り抜けてきた水が湧き出てきている湧水です。

 

国分寺崖線は国分寺から小金井、三鷹、調布、狛江、世田谷を経て等々力渓谷まで至る高低差約15メートルの長い崖です。

 

真姿の池の由来

 

西暦848年の頃、玉造小町というとても美しい女性が皮膚の病気にかかり苦しんでいました。この玉造小町は病気を治すため全国を巡っているなか、この地の武蔵国分寺で薬師如来のお祈りをしたところ、一人の童子が現れて「この池で体を洗い清めれば病気が治る」といわれ、小町が体を洗うと今まで苦しんでいた病気が治おり元の美しい姿に戻ったことからこの名が付きました。

また、真姿の池には弁財天があります。朱色の鳥居の奥に見える弁財天の両脇には、きれいな湧き水を湛えた池があり、東京都内とは思えないくらい自然豊か。池のほとりには椿が咲き、池には鯉が自由に泳ぎ回っています。

 

さて、お鷹の道沿いに流れる清流へ水を湛える湧水スポットは武蔵国分寺公園から崖線を下りきった遊歩道沿いにあります。覗き込むと、無色透明な水がコンコンと湧き出して、その水は清流の流れへまっすぐ流れ落ちていきます。水に触れてみると意外と冷たくなく、水道水くらいの温度。ペットボトルで汲みに来た人がいましたが、飲料水には適しませんとのこと。真姿の池の伝説があるように、お肌にはよさそうです。

清流の流れに沿って伸びる遊歩道を歩くとお鷹の道に合流します。

 

お鷹の道とは

 

御鷹の道は全長350メートルある遊歩道です。

その名の由来は、江戸時代に国分寺市内の村々が尾張徳川家の御鷹場に指定されていとことにあります。国分寺市内は鷹狩の場所だったのですね。この道は、御鷹場にちなんでいつしかお鷹の道と呼ばれるようになったそうです。当時から村の人々の生活道として使われていたのでしょう。昭和47年から48年にかけて遊歩道として整備されました。

湧水の清流と並行して伸びるお鷹の道は住宅の中をすり抜け、どこか懐かしい記憶を思い出させてくれます。子供の頃、学校帰りや友達の家に行くのに植木の茂る狭い小道や水路沿いを歩き、道草しながら行ったものです。

道沿いには植木や花が咲いていてきれいに整備されているのがわかります。

清流の流れは湧水地点と変わらずきれいで、蛍の生育地でもあります。シンシンと流れる水が時にチョロチョロ、ジャバジャバと音を立てて流れ、その水面を見ていると日々の雑踏から解放してくれるかのように気持ちが落ち着く感じがします。

お鷹の道は個人の土地所有者の方がご厚意で開放しております。自転車は乗り入れ禁止等マナーを守って利用させていただきましょう。

 

お鷹の道は思ったほど長い距離ではありませんが、きれいな水を足元に感じながら歩くことができ、真姿の池湧水群では大地から湧き出る清流という貴重な贈り物を生で見ることができます。かつて、人が水を求めてこの地に集まり、後に国分寺という歴史的に貴重なお寺を建造した理由がわかったような気がします。

そういえば、訪れた時期が秋が深まった時なので散歩には程良い気温でしたが、夏や春も緑が生き生きして面白いと思います。