会社に所属すると、必ずやる気のある社員と、やる気がない、あるいはやる気が薄い社員がはっきりしてきます。
やる気がある社員は、指示して動くのではなく自発的に仕事をこなしていきます。仕事を見つけて、自ら計画を立てて、問題点がある場合はどうやって解決していくのか上司と相談したり、あるいは自分で解決したりと動きが能動的です。
やる気のない社員は余計な仕事をせずに毎月の最低限のお給料だけもらえれば良いという考えなのか、指示されるまで動かず、自ら動こうという姿勢が見受けられない状態です。注意をしてもできない理由や、やらない理由、言い訳が先行します。
やる気がある社員とは真逆の動きをする感じです。
仕事は一生懸命のほうがお互いが得
思うに、仕事はやるからには、きちんと、そして一生懸命にやった方が自分にも会社にも得だと思います。
営業社員であればノルマが影響してくるので契約を取らなければいけないなどのプレッシャーがあると思います。ただし、中には、会社が比較的安定してノルマが重視されず、契約をとっても成果報酬が出ない会社もあります。また、経理など事務職は成果報酬がないケースが多いため、仕事をやってもやらなくても毎月のお給料は変わらないわけです。
そうなると、仕事をすると忙しくなって自分が苦労するという気持ちが芽生えるのかもしれません。結果的に新人や部下に丸投げや押しつけという事態が発生することがあるわけです。
でも、ちょっと待ってください。仕事は会社やお客様のためでもあり、自分のためでもあるのです。というか、自分のためということが一番のポイントなのではないでしょうか。
一生懸命仕事をこなしていれば、きちんと見てくれる人がいるわけです。お客様や、部長や社長など会社内部の人、取引先などなど。
特に、お客様は、他の人に自分たちのことを紹介してくれることもあり、いわゆる紹介営業にもなります。
先の一例でいうと、不動産業でいえば、地主さんや取引先の同業者が見てくれているわけです。
地主さんの良き不動産アドバイザーになれれば、もし独立して自分で会社を持った時にはその地主さんは付いてきてくれるでしょう。取引業者も、物権の紹介をしてくれることもあるでしょうし、結果的に自分のためになるのだと思います。
仕事のノウハウが私生活でも役立つ
また、仕事での知識やこなし方は私生活にも役立つと思います。不動産業に携わっている人は、自分が家を買うときの購入方法やローンの組み方、維持の仕方、営業マンであればいろいろな人との接するときなど。
不動産に携わっているので、いつもたとえが不動産でスミマセン・・・
やる気のある社員とない社員が表面化した体験
そういえば、やる気のある社員と、やる気のない人社員のギャップで思いついたのが、最近、社内で頭角あらわした入社1年の新人社員の話。
その新人は、以前の会社も現在と同じ業種の不動産経験者なので、ある程度ノウハウを持っている様子。
入社半年くらいは、おとなしそうな雰囲気で、賃貸管理業務などきちんとするべき仕事をこなしていました。
ところが、半年経過後、ほかの古株の社員から徐々に仕事を丸投げされ、あげく古株社員の失敗した尻ぬぐいまでさせられる事態に。
その古株社員ができなかった滞納家賃の回収とアパート老朽化のための入居者の退去を、その新人社員はきちんと短時間でやって見せたのです。
その時から、新人社員はやる気が表面化して、というか行きすぎな発言と態度で、仕事をしない社員はいらないとか、やる気のない社員はいらないとか、社長に直談判に行く始末に。
まだ、入社して1年もたっていないのだから言い過ぎはやめた方がいいと注意したのですが、若さとやる気があるがゆえに感情むき出しになってしまうのです。
やる気がない古株社員はというと、開き直りで丸投げ再発、仕事をまともにやらない始末。
新人社員と古株社員の紛争ぼっ発です。
新人社員は、いつもイライラして、社内をかき回すような発言を繰り返し、社内の雰囲気がおかしくなり社長も仲良くやってくれとしか言いようがない様子。
確かに、やる気がある人からすると仕事もろくにしないで、人に丸投げして暇そうにしている先輩の姿は面白くないはずです。
新人社員はいまだに愚痴をこぼしますが、その古株社員は退職が決まり、もうイライラしてもしょうがないと伝えました。
きちんと引継ぎを終わらせることが重要であることを理解してもらい、やめる社員に対して毎日イライラしても、そのイライラしている時間やそのやめる社員のことを考えている時間がもったいないとも伝えました。そんなこと考えている時間を使って仕事を進めたり、自分の時間に使ったりした方がよっぽど有効的だと思います。
他人のことで自分の貴重な時間を奪われるのは本当にもったいない。
会社で仕事をするうえで、一人として同じ人間はいないことを理解して、いかにして仕事がやりやすい雰囲気をみんなで作っていくか、効率よく仕事を進めていくかを考えるべきです。会社は仕事をする場です。仕事のやる気がないとかの個人的な感情で会社の業務を滞らせてはいけません。
やる気のない社員には褒める作戦は
でも、仕事をしない社員がいた場合はきちんと仕事をしてもらうように仕向けなければならないことも会社としての責務です。
では、どうすればいいのか。
褒めてやる気を引き出すという方法がいいのではないかと思います。
成し遂げないと怒られるという恐怖感漂う空気の中で仕事をするよりも、やっぱり一つづつ成し遂げていく中で褒められた方が良いです。褒められると、もっと頑張ろう、もっと褒められたい、褒めてくれた気持ちにもっと答えたいという気持ちになります。なので、やる気がない社員を褒めて仕事をする気持ちに傾けるのが効果的なのかなって思います。
あと、ある程度の失敗は許容して、許すということも必要なのかなって思います。
失敗したということは、動いている証拠でもあります。その失敗を怒るのではなく、失敗から何をどう学んだかをフィードバックさせた方が仕事も覚えるし、なにより仕事が面白くなります。
なので、褒めるという方法でやる気を沸かせるのはどうでしょうか。