三菱の初代アウトランダーに約10年乗ってみて、とても良い車で、使う場所を選ばず、家族での旅行や友人とのスキーやスノーボード、デートにも使いやすい車だと感じています。
燃費も悪くなく、実燃費が平均でリッター当たり約10キロです。
初代アウトランダーとは
エアトレックの後継者として2005年から発売されました。
初代アウトランダーの概要は、
車体
全長4.64メートル
全幅1.8メートル
車高1.68メートル
室内寸法
全長2.515メートル
全幅1.49メートル
全高1.27メートル
エンジン
2400㏄ 170馬力 トルク23キロ
ミドルクラスSUVとして、いまだに初代アウトランダーが走っている光景を目にします。
それだけ作りが頑丈で、荷物も詰めて、いざというときには4WDに切り替わる安心感など実用性に富んでいる証ではないかと感じています。
中古市場を見ても20万円台からありますので、新車でコンパクトカーを購入することも良いことなのですが、走りも楽しい初代アウトランダーを中古車で乗ってみるのも面白いのではないかと思っています。
その理由は後ほど。
余談ですが、アウトランダーは発売以来、進化を遂げ今ではPHEVへと変貌しました。
PHEVとは、コンセントからの充電と、エンジンで発電した電気でモーターを駆動させて走るシステム。
とはいっても、高速道路のような、高速巡行時ではガソリンエンジンで走ったほうが効率が良いので、モーターはアシストに回る感じです。
つまり、街乗りでは電気で走り、高速道路ではエンジンで走る。
電気自動車のようにモーター駆動の車は低速ではトルクがあり非常に効率が良いのです。
また、エンジンで発電して、家に電気を供給することもできます。
今回は、初代に焦点を当てて、選ぶ理由をご紹介していきます。
所有してみて
私自身、2006年に初代アウトランダーを新古車で購入しました。
2400㏄のガソリンエンジンで170馬力。
後に2000㏄のモデルが追加されていますが、2400㏄がパワーバランスが良いです。
電子制御の4WDのため、センターコンソールのダイヤルを回せば、手動で2WDから4WDへと切り替えられ、砂利道や雨の日の道はもちろん、雪道も走れます。
ダイヤルを4WDへ切り替えずに雪道を走ったとしても、車が滑ったことを検知すれば自動で4WDに切り替わる優れもの。
スキーによく行っていたので、重宝していました。
全長4.64メートル、横幅1.8メートルあり車内も広く、最近の短めのカービングスキーの板は車内に乗せて行けますし、170馬力、トルク23キロありますので、雪山の上り坂も4WDの駆動力と相まってスイスイを登っていきます。
屋根の素材にアルミを使用しているため重心が低くなり、カーブでの走りも安定し、運動性能の向上にも貢献しています。
車内のエアコンも結構効きが良く(とはいっても暖房はエンジンが暖まってから)、シートの硬さも程よいので長距離を走っていてもさほど腰も痛くならず快適です。
ギヤは無段変速機のCVTを搭載していて、エンジンとの相性も良く、街乗りでリッター当たり10キロ前後は走りますし、高速道路で時速80キロくらいで走行すればリッター当たり12キロから15キロ近く走ることもあります。
CVTのためギヤの変速のショックがなく違和感はありますが加速もスムーズです。
車中泊にも行きましたが、リアシートを前に倒せばフラットになります。
毛布やシートを敷けば部屋に早変わり。
家庭用のコンセントの挿入口もありますのでドライヤーのような電力を必要とする家電は使用できませんが、ノートパソコンやスマホの充電器は使用できます。
車高が1.68メートルなので、乗り降りも大変ではないです。
セダンやステーションワゴンより車高があり、地面とのクリアランスもありますから、山や海、スキーに行っても車体の下部を引きずるような心配は不要です。
膝くらいまで雪が積もらない限り走ります。
内装は、今のモデルの比べると、プラスチック素材が多く使われているため、無機質感を感じ、物足りなさを感じますが、スポーツSUVと思えば、そんなものかと思えます。
ここで、初代アウトランダーを中古車で買う理由をまとめます。
中古価格が安い
やっぱりこのサイズと仕様での安さです。
現時点で20万円台から中古市場にはあります。
もちろん安い中古車は走行距離も長いですが、100万円前後であれば、低走行車もあり、きれいな一台も見つけることができます。
初代のこだわりのサブウーファーを標準装備
初代アウトランダーは、現行型のようなアイドリングストップ機能や追従型のレーダークルーズコントロール、衝突被害軽減ブレーキシステム、車線逸脱警報システムのような最新式の装備はありませんが、初代は初代のこだわりがあります。
初代にはロックフォード・フォズゲートとの共同開発のプレミアムサウンドシステムが標準で搭載されており、音質にこだわる方には必需品といえます。
トランクには25センチのウーファーも搭載して、重低音も奏でます。
低重心
初代アウトランダーは天井の素材がアルミです。
通常はスチール素材ですから、手の込んだこだわりといえます。
アルミは軽くてしっかりした素材ですから、車体を低重心にすることができます。
その分、走行安定性に貢献し運動性能を向上させています。
走りを楽しみたい方には、良い一台といえます。
走行安定性
やっぱり4WDは安心です。
というのも、関東の平野部など雪がめったに降らないけど、降るときは半端なく降るときは、4WDが安心です。
スタッドレスタイヤを装着したとはいえ、2WDでは凍った路面は滑って加速は鈍いですし、深雪では4WDでないと抜け出せないです。
スキーに行ったときは4WDが一番安心。
車内に道具や荷物を積んで、友人や家族が乗れば車の重心も上方向にずれます。
初代アウトランダーの屋根は、ランサーエボリューションのノウハウを活用し、アルミで出来ています。
アルミは軽いですから、重心を低くすることに貢献し、走りにくく危険な雪道のカーブの走行にも一役買ってくれるはず。
リアサスペンションにはランエボが採用しているモノチューブ式ショックアブソーバーを使用し乗り心地のしなやかさと操舵安定性を両立させています。
パドルシフトで変速すれば、素早いエンジンブレーキを効かせることができ峠のようなカーブの多い道でも楽しく走れるSUVです。
そして18インチのアルミホイールと扁平なタイヤ。
つまり走る楽しさをと走行安定性を追求したSUVというわけです。
家族で使える
初代アウトランダーは5人乗りはもちろんのこと、トランクスペースにある簡易型のシートを使えば7人乗りにもなります。
車体はミドルサイズです。5人乗っても十分トランクに荷物が入りますから、温泉旅行やスキー、海水浴など用途はたくさん。
燃費も良い
もちろん乗り方や使用状況にもよりますが、街乗りではリッター10キロ前後といった印象。
高速道路ではリッター12キロから15キロは走ります。これも、使用状況や乗り方にもよりますが・・・
経験上、時速80キロが一番燃費が良かったです。
時速100キロでは一気に燃費は落ちる印象。
空気抵抗や速度が速くなる分、その速度維持のためにガソリンをたくさん噴射する必要があるからだと思います。
4WDのままだと燃費が悪くなりタイヤの減りも早くなりますので、普段は2WDのままで走りましょう。
思ったほど維持費がかからない
乗った約10年間で大きな故障もなく、車検や税金、保険、オイル交換などのメンテナンス費用のほか、タイヤ交換1回、スタッドレスタイヤ購入、プラグ交換1回くらいしか出費はなかったです。
ブレーキパッドの減りは遅く、エンジンブレーキを併用していたため、約10万キロ走っても無交換でした。
タイヤはエコタイヤが長持ちしますし(5万キロくらいは使えた)、プラグは8万キロ近くで交換すればよいと思います。
車検はディラーではなく、民間車検で受ければ、大きな交換部品がなければ10万円前後。
初代アウトランダーは、登録から13年以上を経過する個体が出始めていますので、その場合は自動車税が上乗せになります。
現時点で、2010年式あたりを狙うのが良いかもしれません。
初代アウトランダーは丸みがあり現行型のような角張ったイカツさや最新機能はありませんが、購入費を抑えながら、純粋に走りの楽しさと、実用性を求める一台には最適なのではないかと実感しています。