アトピー, 身近な疑問

アトピーで苦しんだ大学生時代2年半と改善方法の体験談

大学生になって2年生の秋口にアトピーが発症しました。

もともとアレルギーと小児ぜんそく持ちで、皮膚も弱く乾燥肌でした。夏が終わり秋になるにつれて空気が乾燥しガサガサになってきて、冬はあかぎれになることもしょっちゅうで、ぜんそくも冷たい空気を吸い込むと年中起こっていました。

 

大学2年の秋に発症

大学2年生の秋口に顔がかゆくなり掻き始めたら、あっという間に炎症が顔中に広がり、最初は何が何だか分からず皮膚科に行き診療してもらいました。

その際にアトピーと診断されステロイドの塗り薬をもらい塗っていたのですが、炎症を抑えるだけで一向に良くならず、耐える毎日でした。

今思うと、中途半端に塗っていたのかもしれません。また、塗り続けたほうが良かったのかもしれません。

顔に広がると外に出るのも、人に会うのも嫌になって毎日気分が落ち込んでいました。

そんな時、引っ越しを機に病院を変えようと都内の大きな病院に行き、その先生に診断してもらいました。その先生は症状をじっくりと見入るように見て、血液検査から原因を洗い出し、症状が改善されてもきちんと通院するようにと指導をしてくれて、本当に親身になってくれました。塗り薬も強い薬から、症状が改善されてきたら弱い薬に切り替えるなど、アトピーの改善の進行を確認しながら診察してくれたので、早く治そうという勇気も与えてくれた記憶があります。

でも、顔にアトピー性皮膚炎が出ると、本当につらいですよね。赤くただれたように炎症を起こして、かゆくて、どうしようもない気持ちになります。

大学生の、これからいろいろ経験するぞっていうときに発症して気持ちにブレーキがかかった記憶があります。大学の仲間や異性に合うときも、どんな印象を与えるだろうかとか、嫌われないかなとか、恥ずかしとか悲観的なことばかり考えていました。でも、周りのみんなが普通に接してくれて、本当にありがたかったです。

 

アトピーが広がった原因

当初アトピーが顔に広がった原因は、かきむしった以外にもシャワーのお湯の熱さが気持ちよくて顔にかけていたことが考えられます。かゆいとき、お湯の熱さがスカーッとして気持ちよいですが、その一瞬は気持ちよくても後が大変です。薬を塗ったり、せっかく症状が良くなってもまた悪くなったり。

 

出会った一冊の本には腸内環境の改善の文字

そんな、病院を変えて、良い先生に出会えてアトピーが改善の方向に向かっているとき、ある一冊の本に出合いました。

その本には、腸内の環境を改善すればアトピーは改善されるという内容でした。今では腸内環境がさまざまな病気に影響していると知られていますが、当時は初耳でした。あと、運動して汗をかくことが良いとする内容でした。あくまでも運動性の汗。

本当かなって思いながら、全部読んで実践。なにせ、汗はかゆくなると一般的には考えられているのですから。

まず、本の内容によると、食べるものが腸内環境に大きく影響するため食生活を野菜中心変えるということでした。それも鍋が良いとのこと。鍋はスープの中に栄養素が溶け出しても飲むことで体内に取り込めるからです。そして肉は控えめにして、即席麺や刺激物の唐辛子等は食べない。アルコールも飲まない。

食べすぎも良くない。砂糖は控える。特に甘いジュースは良くないそうです。

 

大学4年の最後にアトピー改善のスパート

大学4年生の最後、卒業式を間近にして社会人として出発するまでの1か月半余りの期間を利用し、ラストスパートで治してしまおうと決意し、この本に書いてあることを実行しました。

塗り薬は炎症を抑えることが役目なので、使用を中止すると、良くなっている部分以外が次第にアトピーとしての炎症が現れてきました。

でも、塗り薬を極力我慢して、野菜を中心とした鍋を毎日のように作りました。自然治癒力に任せたのです。

炎症が発症して恥ずかしいので外出は最低限に控え、夜は人目についても気にならないのでランニングで汗をかきました。

運動性の汗の中には免疫グロブリンAという抗菌作用というか免疫系を含んだ汗が出ると書いてあったので信じてみました。確かに運動後の汗は皮膚をカバーしている感じがして気持ちが悪くなかったです。かゆみもさほど起きず皮膚がしっとりとした印象でした。

シャワーを浴びるときは、顔には掛けずぬるま湯でサッと洗うだけ。洗顔せっけん等は使いませんでした。皮脂が流れ落ちるのと、刺激になるからです。

次第に、こんな生活をしていくうちに、半月後くらいには皮膚の表面に覆っていた、かさ蓋のような固まった体液が剥がれ落ちてきて、新しい皮膚が顔を見せてきました。

この瞬間は感動しました!

今まで苦しんできたことが報われたと思った瞬間でした。

後は一気にスパート!

ヒトの皮膚は28日サイクルで入れ替わるそうです。一か月が経過したころに新しい皮膚がどんどん顔を出し完全に塗り薬が無くても良い生活がもう目の前。

まだ顔を出したばかりの皮膚が薄い感じがしたので、顔を洗うときは洗顔を使わず丁寧にぬるま湯で洗いました。

そして、ついに待った瞬間。社会人として出社するときにはもうアトピーは改善され、人前に出るのも物怖じしなくても良くなりました。

それでも、病院には症状を見せるため通いましたが、先生も改善されたことにビックリしていて、そして喜んでくれました。大学卒業後の通院2回目で先生からもう大丈夫だから病院に来なくていいよと言ってもらえて、2年半待った心の平穏をやっと取り戻しました・・・

 

アトピーを患ってわかったこと

 

恐ろしくかゆくなる
掻くとひどくなる
熱いお湯はかけると気持ちが良いが悪化する
アトピーには砂糖が良くない。特に甘いジュース
腸内環境を改善すると良くなる
腸内環境を改善するためには野菜中心の鍋が良い、肉はほどほどに
お酒や即席麺や刺激のある唐辛子などは良くない
運動の時に出た汗は皮膚に良い
顔にアトピーが出ると人前に出ることが嫌になる。でも、自分が思うほど人は気にしていない
同じ苦しみの人の気持ちがわかる

 

アトピーが改善されても、跡は少し残っています。また冬はかゆくなることがあります。そんな時は、炎症が起こる前に、一応アンテドラッグのステロイド系の塗り薬を携帯していてちょこっと塗ります。

アトピーの跡は勲章として前向きにとらえようと思っています。