不動産業について

不動産という商売にこそ真心が必要だと感じる

不動産の仕事に携わって思うことは、真心が本当に必要だということ。

 

不動産は新築戸建てやマンション、中古戸建やマンション、土地、投資用アパート、マンションなど数千万円という金額のため、買うお客さんも慎重で、極力安く買いたい意向があります。

 

売る方も売った後の補修などの責任は極力無くし、金額も極力高く売りたい意向があります。

 

仲介として間に入る不動産業者は仲介手数料が欲しいですし、高い買い物ですから、お客さんを逃したくないという気持ちもあるでしょう。

 

中には、ノルマがきつく、契約を急ぐ不動産仲介業者もあります。

 

契約を急ぐこと自体が悪いことではなく、不動産仲介業者のための急ぎの契約という面がもろに見えるケースがあることがよろしくないと思う。

 

お客さんが適正な価格で、きちんとその家や土地などのことを理解して、納得した上で買っていただくことが仲介不動産業者の勤めでもありますから、無理に契約を急ぐことにも疑問ですし、無理に進めることにも疑問です。(もちろん、良い物件は勧めても(背中を押してあげても)いいと思います)

 

その家などについて、構造や設備はもちろんのこと、法律上のどのような規制のもと建築がなされているかまでお客さんに理解していただくことが必要です。

 

というのも、例えば、古家付の土地を買って、今建っている建物よりも大きな家をすぐに建て替えようと思っても、法律の制限で今の家の大きさが限度だったり、前面道路を当たり前のように通っているとしても、実は市道ではなく使用する皆さんで共有している私道だった場合、ガス管や水道管の工事をする場合に、共有者全員の承諾が必要になるということがあります。

 

お客さんの買った後の生活、ライフスタイル、ローンの返済などを考えて、無理なく、理想の生活に近づけるように不動産を探して、アドヴァイスして、大事なことはきちんと説明して、お客さんが買ってよかったと思ってもらえることが大事です。

 

そこには、やはり、真心が大事と思います。

 

私自身も、投資用のアパートやマンション、店舗事務所ビルを仲介してお客さんに買っていただくことが多いですが、やはり、その際に、投資した金額に対してきちんと家賃が入って、ローンを返済しても手元に残るかを考えますし、中古物件で古い場合には、修繕した履歴があるかどうかをヒアリングして、あれば一覧を売主さんから貰いお客さんへ説明しますし、入居者がどんな方かを調べますし、空き部屋ができた場合容易に満室にできるエリアか、家賃は適正かを調べます。

 

また、万が一、将来取り壊した場合、土地で容易に売却ができるエリアかどうかまで調べ、自分が買うときを想像して調べ抜いたうえでお客さんへ紹介します。

 

調査の段階でお客さんが買わないほうが良いと思えば絶対に紹介もしないですし、お客さんが検討している物件がよろしくない場合にはやめたほうが良いですよとお伝えすることもあります。

 

投資用物件の場合には、家賃に対してローンの返済の割合が多いと空き部屋ができたとたん赤字になるリスクがありますし、エリアによっては空き部屋を埋めることが大変な場合もあります。古い物件の場合には退去者の方が入居者よりも多くなってしまうと、維持することが難しくなります。しかも、古い物件は、そもそも、ローンが付きにくいですし、給水管や排水管が経年劣化し漏水のリスクもあります。

 

あと、物件の価格も妥当かを調べて、売主さんや買主さんへ伝えます。

 

やはり、だれかが得して、誰かが損するというようなことは良くないことですし、利益の奪い合いではなく、三方良しというように、買ったお客さんも売った売主さんも、仲介業者もみんなが良かったという状況でなくてはならないと思うのです。

 

特に、不動産売買は高額のため、すぐに、希望通りの物件が売りに出るわけでも無ければ、売りに出ている物件があってもすぐに売れるわけでもありません。

(今ある物件で検討いただくことももちろんあります)

 

そのため、営業マンは契約を急いだり、融資限度額いっぱいの物件を案内することもありますし、あってはならないことなのですが調査不足から物件の欠点部分を見落としたりすることも無くはないです。

 

ですから、不動産という商売こそ真心を持って、買主さんの立場に立てばライフスタイルや将来設計のような人生の一ページを彩るお手伝いをする責務があると思いますし、それに、不動産業者自身が物件について調べ抜いていないといけないと思いますし、売主さんも急な入用でお金が必要になって不動産を売却する場合もありますから希望期日までに適正な価格で売却できるように努める責務があると思うのです。

 

不動産仲介業者は真心をもって売主買主双方が良かったと思ってもらえるように商売をするべきだと感じています。